labo. エルメス手帳の使い方

エルメス手帳をこよなく愛し、時々海外ドラママニア。大人らしく、都会で自由に暮らす。エルメス手帳の使い方を日々研究中。

【本】ランウェイ:人との出会いで仕事をする、ファッション界のサクセスストーリー

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面白かった!ファッション界で頑張る主人公のサクセスストーリー。上下巻あるんだけど、舞台が全く変わってきます。ファッション業界のことがほどほどに描かれつつ、そこに人との出会いが組み合わされてくる。

 

▶︎上巻あらすじ

有名デザイナー・ブランドのショップ販売員として働く真昼。商社に勤め、社内恋愛の末結婚するものと思っていた彼にふられやむなく転職した真昼に、先輩バイヤーの病気で海外出張のチャンスが巡ってきた。行き先はミラノ。何もかもが輝くこの街で、真昼はファッションの仕事の魅力に目覚める。だが、帰国後の彼女を待ちうけていたのは、とんでもないトラブルで―!?業界の裏側に鋭く切り込む、新時代のサクセス・ストーリー。

 

 

▶︎下巻あらすじ

バイヤーとして仕事の手応えを感じる真昼は、古巣の先輩もうらやむ老舗セレクト・ショップに転職、華やかなデビューを飾る。だが、買い付けに行ったパリで、金融危機の影響で親会社がファッション事業から撤退を決めたと聞かされる。時代の荒波に翻弄され、失意のままニューヨークに辿り着いた真昼が見つけた、新たな目標とは―。等身大の女性が情熱を胸に、迷いながらも自分の人生を切り拓いていく、女性版青春起業小説。

 

読み進めながら「この人がキーマンかな」と思う人がそうじゃなかったり、サラッと出てきた登場人物が最後の最後までキーマンだったり。 幸田さんの本は大好きで、基本的にだいたい手元にあるのですが、金融経済が中心の物語が多いイメージの中、今回はファッション界。

 

海外就業のビザについて、事業を立ち上げるための資金調達について、部下を持った時のマネジメントについて。専門書のように深くではなく、ポイントを押さえて少しずつ要素として組み込まれています。人との出会いについても、私は個人的にとっても共感。「あんななにポンポン都合よく助けてくれる人が現れるなんて」っていう意見も出るかもしれないけど、人との出会いってそんなもんだと思っています。

 

私が気がついたこととして、ビジネス界って実はすごく狭いネットワークで。ある一定のボーダーを超えた枠のコミュニティに入ると、面白いくらい人が繋がっていく。要は、業界のトップたちっていうのは全部横で繋がってるんですよね。だからこの主人公のように、人との縁をつなげて仕事をしていくということはとてもリアル。もちろん小説という部分で、ある程度「苦労すること」「成功事例」のバランスが取られていることは前提ですが、読んでいてとても気持ちのいい本でした。

やっぱり好きだ、幸田さん。

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